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教会の言葉

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9月のメッセージ
2020-10-16
『ノアの姿から学ぶこと』   
         牧師 藤田浩喜
「次のようにしてそれを造りなさい。箱舟の長さを三百アンマ、幅を五十アンマ、高さを三十アンマにし、箱舟に明かり取りを造り、上から一アンマにして、それを仕上げなさい」  (創世記6章15~16節) 
ノアの物語は小さい子どもから大人までよく知っています。紙芝居や絵本にもなっています。しかし、よく考えると、この物語は深刻です。神さまは「地上に人の悪が増し、常に悪いことばかりを心に思い計っているのをご覧になって、地上に人を造ったことを後悔し、心を痛められました。」(創世6:5~6)。そして創造した人を、地上からぬぐい去ろうと決断されるのです。神に従う無垢な人であり、神と共に歩んだノアとその家族、すべての生き物のひとつがいは、箱舟に乗り込み、洪水を逃れて生き延びます。しかし、他の人間たちは、ぬぐい去られてしまうのです。ある人はこのような悲惨な物語を子どもたちに語ることはしないと、決めているそうですが、理由のあることです。このノアの物語は、それを聞いたそれぞれの時代の人たちが、自分たちへのメッセージとして謙虚に聞き取る必要があります。たとえば、Ⅰペトロ3章20~21節では、「・・・この箱舟に乗り込んだ数人、すなわち八人だけが水の中を通って救われました。この水で前もって表された洗礼は、今やイエス・キリストの復活によってあなたがたをも救うのです」とあります。水を鍵語に水を通って救われたことと、水による洗礼の救いが結びつけられているのです。また、後のキリスト教では、船は教会を表すものとなりました。悪と罪に満ちた荒海にあって、船(箱舟)である教会に乗り込むことによって、人は救われると考えられたのです。では、現代の私たちは、どうこの物語を読むでしょう。近年経験している異常気象や巨大台風、大雨などを単純に神さまの裁きなどと考えることはできません。むしろ、地上の存亡の危機を知らされたノアが、それを真剣に受け留め、箱舟を造り続けたというところに光を当てたいと思います。だれもそんなことを真に受けなかった。少なくとも自分には関係がないと思っていた。しかし、ノアは周りの人たちの冷笑と分別を装った助言にも、めげずに巨大な箱舟をこつこつと造り上げていきました。地球環境を守る働きも同じです。ノアの中に、後の世代と他の被造物たちに対して責任を果たす私たちのあるべき姿を見た思いがするのです。(2020年9月)
 
 

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