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教会の言葉

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8月のメッセージ
2012-09-17

「平和は創るものです」
              西宮中央教会牧師  藤田浩喜

「平和を実現する人々は、幸いである、その人たちは神の子と呼ばれる」(マタイによる福音書5章9節)

今年も67年目の「原爆投下の日」がめぐってきました。この時期になると私たちは、「平和」ということについて思いを新たにするよう促されます。そして私たちの生きる時代にあって、「平和」は今も実現されていない課題であり、私たちは真の「平和」を実現するために仕えなくてはならないことを覚えるのです。イエス・キリストの義によって神の子とされている私たちは、単なる「平和」の享受者ではなく、平和の実現者として召されているのです。そのような私たちに、今年8月6日(月)朝、広島平和記念式典でなされた、こども代表による「平和への誓い」は、大きな勇気と感動を与えてくれるものでした。共に小学校6年生の三保竜己君と遠藤真優さんは、次のように語ってくれました
「67年前、一発の『原子爆弾』によって、広島の街は、爆風がかけ巡り、火の海となりました。たくさんの人の尊い命が、一瞬のうちに奪われました。建物の下敷きになった人、大火傷を負った人、家族を探し叫び続けた人。身も心も深く傷つけられ、今もその被害に苦しむ人がたくさんいます。あの日のことを、何十年もの間、誰にも、家族にも話さなかった祖父。ずっとずっと苦しんでいた。でも、一生懸命話してくれた。戦争によって奪われた一つの命の重み。残された人たちの生きようとする強い気持ち。伝えておきたいという思いが、心に強く響きました。故郷を離れ、広島の小学校に通うことになった、私たち仲間。はじめは、(東日本大)震災のことや福島から来たことを話せなかった。家族が一緒に生活できないこと、突然、友だちと離ればなれになり、今も会えないこと。でも、勇気を出して話してくれました。「わかってくれて、ありがとう。広島に来てよかった。」その言葉がうれしかった。辛い出来事を、同じように体験することはできないけれど、私たちは、想像することによって、共感することができます。悲しい過去を変えることはできないけれど、私たちは、未来を創るための夢と希望をもつことができます。平和は、私たちで創るものです。身近なところに、できることがあります。違いを認め合い、相手の立場になって考えることも平和です。私たちは平和をつくり続けます。仲間とともに、行動していくことを誓います。」

想像することによって共感すること、身近なところにできることがあること、若い瑞々しい言葉が、私たちを励ましています。(2012年8月)  

          

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