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教会の言葉

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9月のメッセージ
2012-10-19

「一歩先は光!」
              西宮中央教会牧師  藤田浩喜

「あなたの御言葉は、わたしの道の光、 わたしの歩みを照らす灯。」(詩編119編105節)


当教会にも講演に来てくださった春名康範先生(当時 神戸女学院中高部長)が、『人生 一歩先は光』という興味深い本を書いておられます。ふつうよく言われるのは『人生 一寸先は闇』ということわざです。人の人生には、思いがけない災難や不幸がおとずれます。今まで幸せの絶頂にあっても、明日はどんなことが起こるか分からない。不幸のどん底に突き落とされるかも知れない。そのような人生の不確実さ、脆さを考えれば考えるほど人は不安になり、自分の力で何とかしなければと焦るのです。それに対して春名先生は、詩編119編105節の聖句を引きながら、神さまを信じる信仰者には、御言葉という光が与えられている。御言葉が行く先を照らしてくれる。だから信じる者にとっては、「人生 一歩先は光だ」と言われるのです。この詩編の聖句は短いですが、なかなか味わい深いものがあります。「あなたの御言葉は、わたしの歩みを照らす灯」はNEBという英語の聖書では「足もとを照らすランプ」となっています。すずらん幼稚園の年長さんも千刈キャンプ場で経験したことですが、暗闇の中では足もとを照らす懐中電灯はとてもありがたいものです。石や木の根っこにつまずいたり、道からそれて転げ落ちてしまうのを防いでくれます。そのように小さなささやかな光かもしれませんが、御言葉は信仰者をさまざまな誘惑や危険から守ってくれるのです。また、「あなたの御言葉はわたしの道の光」はNEBを見ると「わたしの道を照らす光」となっています。真っ暗闇では、自分がどの方向に向かっているのか分かりません。それが正しい道なのか間違った道なのか分かりません。しかし神の御言葉はわたしが歩むべき道を示してくださいます。わたしがどこを目指して進んで行けばよいか、御心にかなう道へと導いていてくださるのです。以前使っていた讃美歌54年度版の494番に次のような歌詞があります。「わが行く道/いついかに/なるべきかは/つゆ知らねど/主はみこころ/なしたまわん/そなえたもう/主の道を/ふみてゆかん/ひとすじに」。私たちの人生もどんなことが起こるか分かりません。思いがけない災難や不幸に見舞われることもあるでしょう。そんなときは目の前が真っ暗になって、途方に暮れてしまうに違いありません。しかし私たちは真っ暗闇の中を進むのではありません。たとえすべてが見えてはいなくても、御言葉の光に照らされ、導かれ、励まされながら、一歩一歩進んでいくことができるのです。「一歩先は光!」なのです。(2012年9月)  

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