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教会の言葉

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12月のメッセージ
2013-01-18

「あなたの幸せを祈ります」
              西宮中央教会牧師  藤田浩喜


「神が御子を世に遣わされたのは、世を裁くためではなく、
    御子によって世が救われるためである」
          (ヨハネによる福音書3章17節)

クリスマスに教会や家庭に美しく飾られる花に、ポインセチアがあります。その鮮やかな赤色と相まって最もクリスマスらしい花の一つです。先日あるドラマを見ていましたら、このポインセチアの花言葉が語られていました。花言葉は、「あなたの幸せを祈ります」と言うのだそうです。「へェー、そうなのか」と思いながら聞いていました。教会では今、アドベントの季節を過ごしています。教会だけでなく、日本中がクリスマスムードに包まれています。日本のクリスマスは、光にあふれ、楽しく華やかなときですが、特別な期間です。クリスチャンだけでなく世の人々も、自分に身近な人、自分に少し遠い人のことに、思いをはせます。そして「あなたの幸せを祈ります」という思いを込めて、プレゼントを贈ったり、クリスマス募金に応えたりするのです。日頃は忙しく追い立てられるような生活の中で、自分のことだけで精一杯なのが私たちです。他の人のことなど、なかなか関心をもつゆとりがありません。しかしクリスマスの季節になると、家族や友達だけでなく、少し遠くにいる困難を抱えた人々や子どもたちに思いを向け、その人たちの幸せを祈り、何か役立ちたいと考えます。クリスマスはやはり、私たちを優しくしてくれる特別な季節なのでしょうか。それには理由があります。クリスマは、神さまが御子イエス・キリストをこの世界遣わせてくださった出来事です。この出来事には、私たちの幸せを願う神さまの切なる思いが込められているのです。私たち人間の場合、他の人の幸せを願うことは、そんなにたやすいことではありません。たとえ親しい友達であっても、100パーセント純粋な気持ちで、人の幸せを願うことができるでしょうか。そこには、ねたむ思いや不幸を願う思いすら、ひそかに混ざってはいないでしょうか。しかし神さまはそうではありません。罪を犯し、御心に背いてばかりの私たち人間に、神さまが怒りを向けられ、人間を裁かれたとしても不思議ではありません。私たちならとっくの昔にそうしているでしょう。しかし神さまは、そんな私たちを裁くためではなく、救うために御子イエス・キリストをこの世に遣わしてくださいました。神さまは私たちがどれだけ神さまから背き、遠く離れようとも、私たちの幸いを、救いを願い続けていてくださいます。そして救いをもたらすために愛する御子を十字架に付けることさえ、いとわれなかったのです。その篤い祈りが、クリスマスに込められています。(2012年12月)  
          

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