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教会の言葉

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7月のメッセージ
2014-08-15
互いに挨拶を交わしなさい          
              
              西宮中央教会 牧師 藤田浩喜
 
「あなたがたも、聖なる口づけによって互いに挨拶を交わしなさい。キリストのすべての教会があなたによろしくと言っています」(ローマの信徒への手紙16章16節)


先日幼稚園関係の集まりで、心理カウンセラーの井上序子先生の講演を聞きました。その中で、次のようなお話を興味深く聞きました。先生によると、思春期の男の子は親から話を聞いてもらっていないというのです。声変わりをし無愛想な思春期の男の子は母親にとって何を考えているか、わからない存在です。そこで父親の出番となります。父親は息子の部屋に入り、「どや、最近?」と尋ねます。息子も「べつに」と定番の返事をします。すると父親は、少し説教じみた人生論を15分ほどぶって、話を終えます。大人というのは、それぐらいしゃべると自分に納得するそうです。そして最後に「がんばれよ!」と一声かけると、一仕事を終えた満足感に浸りなりながら、意気揚々と部屋から引き揚げて来るというのです。そのお話があまりにもリアルなので、会場は笑いの大渦に包まれました。しかし、思春期の息子の方は、何も話を聞いてもらえないままです。そこで井上序子先生は、「困ったときのオウム返し」をしてやってと、アドバイスをしてくださるのです。とにかく息子の言うことを、オウム返しの要領で聞く。すると息子は、「分かろうとしてくれている」と信頼し、「自分も話せている」と自信を持つことができる。目が輝いてくる。また、否定されずに聞いてもらえるので会話が続き、普段は無愛想な息子の思いがあふれ出してくることもある。答えを持っているのは子どもの方なので、いかに聞いてやれるかがポイントだと言われるのです。また、親の方から何も言えないわけではない。人間は、聞いてくれた人の話は聞くというメカニズムを持っている。だから、まずじっくり聞いてあげて、その後に話す。この順番を間違えてはいけないと、アドバイスをいただきました。そして先生が言われていたもう一つ印象的なことは、「話す−聞いてもらえる」という信頼関係が、根源的には、思いのこもった「あいさつ」から始まるということでした。今回報告したことは、教会に新しい方々をお迎えする場合にも大切なことではないでしょうか。教会にはいろいろな思いを抱えた方々が、勇気を出して教会の門を叩いてくださいます。その切なる思いを、じっくり聞き、分かって差し上げることが、まず大切なことではないでしょうか。そのためにも、心を込めたあいさつから始めましょう。(2014年7月)

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