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教会の言葉

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12月のメッセージ
2015-01-16
民全体への大きな喜び
       牧師 藤田浩喜
 「天使は言った。『恐れるな。わたしは、民全体に与えられる大きな喜びを告げる。
 ダビデの町で、あなたがたのために救い主がお生まれになった。この方こそ主メシアである。』」
                       (ルカ福音書2章10~11節)
今年もクリスマスを迎えます。日本でもクリスマスは、欠かすことのできない一大イベントです。デパートをはじめ様々なお店で、クリスマス商戦が繰り広げられます。街にはクリスマスの賛美歌が流れ、LEDの光がこの季節をきらびやかに美しく飾り付けています。家族や友人たち、恋人たちがディナーを共にし、楽しいひと時を過ごします。日本からもしクリスマスがなくなったら、ずいぶん物足りない年末になってしまうに違いありません。しかし、日本のクリスマスの主人公はサンタクロースであり、御子イエス・キリストではありません。祝われるべき主人公が不在のままでこのパーティーは行われているのです。二千年以上前、天使は野の羊飼いたちに現れて、「わたしは民全体に与えられる大きな喜びを告げる。」と言いました。御子の誕生は民全体に大きな喜びを与えるものでした。しかしこの出来事は、なかなか民全体に受け入れられませんでした。最初にそのことを知らされたのは、ナザレの貧しい若夫婦であり、人々からまともに相手にされなかった羊飼いたちであり、救いとは無縁の異邦人の博士たちでした。どうして民全体に与えられた大きな喜びに、人々は気づかなかったのでしょう。それは、ユダヤの民が救い主(メシア)の到来を待ち望みながらも、その救い主が貧しい馬小屋の飼い葉桶に寝かされているなどということを、到底信じられなかったからでした。神の御子が貧しく惨めな私のところまで来てくださった。この私のために来てくださった。それはあり得ないことであり、人間の考えが及ぶことではありません。人生の闇の中で、かたわらに立つ主イエスの姿を感じた者だけが、その大きな喜びにあずかることができるのです。飼い葉桶に寝かされた御子イエスにまみえた羊飼いたちは、「この幼子について天使が話してくれたことを人々に知らせた。聞いた者はみな、羊飼いたちの話を不思議に思った」とあります。羊飼いたちは救い主と出会ったことを、人々に語らないではおれませんでした。それはすぐには受け入れられませんでしたが、やがてさざ波のように、世界中の多くの人々の心へと広がっていくことになったのです。恵みを味わった者たちによって、恵みが伝えられていきました。(2014年12月)

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