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教会の言葉

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1月のメッセージ
2016-02-26
「今や、恵みの時」
                    牧師  藤田 浩喜
 
「なぜなら、『恵みの時に、わたしはあなたの願いを聞き入れた。救いの日に、わたしはあなたを助けた』と神は言っておられるからです。今や、恵みの時、今こそ、救いの日。」
 (コリントの信徒への手紙二6章2節)
 
心惹かれた言葉があります。「This is the first day of the rest of your life.」(今日という日は、あなたの残された人生の第一日目である)という言葉です。これを最初に目にしたのは、関西学院院長のルース・グルーベル先生が「わたしの好きな言葉」として載せておられた学校の広報誌においてでした。私などは意志が弱くて、「あれもできなかった、これもできなかった」と後悔することが多いのですが、この言葉を聞くと、心機一転今日からまたやり始めようと新しい力が与えられるのです。今日からスタートを切ればいいのだと、気持ちを新たにすることができるのです。先日、船本弘毅先生の『聖書に読む「人生の歩み」(下)』(NHK出版)という本を読んでいましたらこの言葉が出てきました。船本先生によると、スコットランドの西の海に横たわるアイオナ島にあるアイオナ修道院の聖堂の入口に、この言葉が刻まれているとのことです。アイオナ修道院は6世紀に遡る古い修道院ですがその賛美と共同の祈りの生活の素晴らしさのゆえに、今も多くの人々が訪れています。そして船本先生は、この言葉について次のような解説を記しておられます。「これは、単に流れて行く歴史の中の一日ということではありません。主にあって生かされて歩む、信仰の歩みにおける第一日目だということだと思います。(中略)わたしたちは、慌ただしく過ぎて行く時を追われるごとくに生きています。しかし、同時に、わたしたちは永遠に連なる時を生きているのではないでしょうか。短い限られた生を生きつつ、同時に永遠に続く歴史の一コマを生きることを許され、生きる使命を委ねられているのです。その意味で、今日という日は、わたしたちに残された人生の歩みの第一日目なのだと思います」(同書140頁)単に人生の残された日々を、心機一転新しい気持ちで生きようということではない。そうではなく、神さまから与えられた恵みの時として、今日という日を新しく生きていく。それは神さまから与えられた使命に生きる時であり、永遠へと連なっていく一日なのであります。新しい一年が始まりました。一人一人が様々な悩みや課題を抱えて生きていく日々でありましょう。しかしその毎日を、恵みの時、救いの日として、神さまの御手から受け取っていきましょう(2016年1月)

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