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教会の言葉

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5月のメッセージ
2015-06-19

何が神に属することか知る       

                 牧師 藤田浩喜

「ダビデは再び主に託宣を求めた。主は答えられた。『立て、ケイラに下って行け。ペリステ人をあなたの手に渡す。』」

(ヘブライ人への手紙11章15~16節)
 【サムエル記上23章の概略】ダビデと従者たち600人は、サウル王の追跡を逃れてユダの地を転々としていました。ところがユダの町の一つケイラが、ペリシテ人に襲われます。するとダビデは神に託宣を求め、「行け、ペリシテ人を討ってケイラを救え」との御心を示されます。ダビデは、部下の不安をよそにケイラに急行し、ペリシテ人を撃破するのです。その勇敢な行動のせいで、ダビデたちの所在がサウル王に知られてしまいます。サウルは「彼は、扉とかんぬきのある町に入って、自分を閉じ込めてしまったのだ」とほくそ笑み、出陣の準備をします。しかし再び託宣によって、サウルがやって来ること、ケイラの町の有力者たちが彼を引き渡すことを知らされたダビデは、ケイラを去りジフの荒れ野に去ったのでした。ジフには親友ヨナタンが訪ねてくれます。そして窮地にあるダビデに「神に頼るように」と語り、励ましてくれたのでした。しかし王の力は強大です。ケイラでもそうでしたが、ジフの有力者たちも王の敵意を受けないように、進んでダビデの居場所を通報し、ダビデ討伐の道案内を買って出ます。自分たちの見を守るために、正義を貫くよりも権力にへつらおうとする私たち人間の赤裸々な姿が描かれているのです。ダビデの包囲網はいよいよ狭まり、ダビデの一行は、アラバのマオンの荒れ野でサウル軍に追い詰められ、周囲を囲まれ、絶体絶命のピンチを迎えます。ところが、サウル王のもとにペリシテ軍が国内に侵入したとの報告がもたらされ、急きょペリシテ人のもとに向かうことになります。こうしてダビデは、奇跡的に危機を脱したのでした。【サムエル記上23章のメッセージ】ダビデはこの23章で、何度も主の託宣を求めています。彼は重大な決断をするとき、人間的な判断を優先させません。まず、神に祈り、神の御心を聞いてそれに従おうとするのです。その態度は、サウル王とイスラエルに対する彼の姿勢においても明白です。彼はどんなチャンスがめぐってきても、神が油注がれた王サウルに手をかけようとはしません。また、神の選ばれた民イスラエルを巻き込むような同国人同士の戦いを始めようとはしないのです。彼は何が人間に属することであり、何が神に属することであるかを、良くわきまえていたのです。それがこのダビデの偉大さであり、私たち信仰者が範とすべきことなのです。(
2015年5月)

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