教会の言葉
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1月のメッセージ
2017-02-17
信仰と愛をもって
「キリスト・イエスによって与えられている信仰と
愛をもって、わたしから聞いた健全な言葉を手本としなさい。
あなたにゆだねられている良いものを、わたしたちの内に
住まわれる聖霊によって守りなさい。
(テモテへの手紙二 1章13~14節) 牧師 藤田浩喜
新しい2017年が始まりました。主イエスの恵みに支えられ導かれて、この一年の歩みを進めていきたいと思います。さて、キリスト教会はその多くが、教勢の不振と高齢化の中で行き詰まりを覚え、不安を感じています。私たちの西宮中央教会も、例外ではありません。そうした状況にあって、私たちは自分が伝えようとしている福音とか信仰というものに、自信を失っているところがありはしないでしょうか。自分たちが懸命に伝えようとしているものが、自分の子どもたちや周囲の人たちに響いていかないのではないかと感じているのです。確かに、目まぐるしく変化し、新しいものが生み出されていく現代にあって、福音や信仰が色あせて見えてしまうこともあるでしょう。しかしパウロは、冒頭の聖句において「わたしから聞いた健全な言葉を手本にしなさい」と述べています。この聖句は週報に記されている2017年の主題聖句です。パウロは教え子とも言うべき後輩の伝道者であるテモテに、心をこめてこの言葉を語っているのです。「わたしから聞いた健全な言葉」とは、パウロ自身の考えや人生訓ではありません。それは先立つ9~10節にあるように、「キリスト・イエスにおいてわたしたちのために与えられた」恵みであり、「キリストは死を滅ぼし、福音を通して不滅の命を現してくださった」ということです。すなわち、キリストによって今や信じる者は永遠の命に生きる者とされているのです。しかも、この福音を守り保証し続けてくださるお方がおられます。パウロは12節で言います。「わたしは自分が信頼している方を知っており、わたしにゆだねられているものを、その方がかの日まで守ることがおできになると確信しているからです。」それはまさに、福音宣教が聖霊の働きによって守られ進められていくということです。神さまが永遠の昔から私たちに与えようと決意され、終わりの時まで守り続けると約束されている福音の言葉が、私たちにゆだねられているのです。私たちはこの言葉に勇気づけられて、もっと大胆に福音の言葉を語ってよいのです。そしてパウロは「信仰と愛をもって」それをしなさいと言います。不可能を可能としてくださる神さまに期待しつつ、忍耐と深い愛をもって、福音を伝えたいものです。
2017年1月